会長が演説した一言から我々は寒い中を観測しなければならなくなった。
午前1時40分、私は家中を捜しまわし、あったかそうなオーバーを見付けた。
そして戸棚から魔法瓶を取り出した。100円カイロ「ホカロン」もかばんに詰め、ライト、食料もそして最後にカメラをも詰め込んで、家を出た。そして自転車にまたがり、いざ出陣した。
空は素晴らしいばかりに晴れ渡り観測にはもってこいだった。待ち合わせの学校につくと宿直室には煌々と電気がついていた。

午前2時 みんな集まると観測地に向けて出発した。私はその場所に行くのは初めてである。
左手方向に米軍座間キャンプが見えてきた。そして、ある道を右折して下りに入った。
すると!なんと素晴らしい景色なのか。相模原市にもこんなところがあったのかと思うほどで360°視界 障害物ただ1つゴミ処理場のエントツだけでそれ以外はなにも目には入らなかった。そして星はすごく多く見えた。

我々はさっそく観測に入った。観測地に来る途中でも流星は見られたが、ここではもっとよく見えた。観測しながら流星の写真も撮ろうとしたが、流星はなかなかカメラの中には入ってくれなかった。
月と金星、そして火星も登ってきた。我々はもう20個近くの流星を観測していた。それも明るさや時間も記入して置いた。

我々、天体観測研究同好会は今、蘇ったのである。
夜明けになるにつれて、気温はどんどん下がっていった。
しかし、我々には流星観測に成功したということもあって寒さも気にせずに騒いでいた
そして夜が明けると記念写真を撮って各自、家へ帰っていった。
第3章:速報しし座流星群

当初はこの流星群が満月の日とあたるためやらないことにしていたが、おうし座流星群で気をよくした我々は11月18日に決行することになった。
目的は一応、「ふたご座流星群の予行演習」ということで行ったが、月は3時ごろに沈んでしまったので、おうし座流星群よりもはるかに多く流星を観測できた。
学校で複写店を観測結果から求めると「天文年鑑」と同じだったので大喜びをした。
なを、今回の観測には牧野氏にも参加してもらえて嬉しいことである。
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