序章:
新会長もきまり、部室も模様替えしたある日の事であった。新会長井上晃司氏より新任のあいさつがあった。
「時候はもうすでに晩秋に入り、冬眠の準備などでお忙しい中ではございますが、これより新任のごあいさつなどを・・・」
と、新会長から長々とあいさつがあった。
しかし、そこは聞き漏らしてはならない事実があった!

「え〜わたくし、ニューリーダーとしての公約は天研同好会を部に昇格させるために蘇らせることです。そして、その最初としてあの『おうし座流星群』を選びます」

会員一同、あっけにとられた。
あの「おうし座流星群」とは今までに観測し、失敗した流星群よりもはるかに小規模なのである。
筆者より
今回の物語は10月21日におきた大事件と、今回の主になるおうし座流星群の2本立てです。
この物語は愛と涙がいっぱいつまっております。感銘をうける方も多くなると思います。
最後まで涙をふかずに、あなたは読めるでしょうか。
                                                    by N.T
天研部室にて緊急会議を開くため会員(当時4名)が招集された。議題はオリオン座流星群を観測するか否かであった・・・。

賛成派A氏:
「私としては昨晩も何個か流星を観測していますし、できれば今晩も続けて観測したいと思うが。」

反対派B氏:
「しかし、君、明日は遠足だよ。疲れてしまうのではないかね。」

賛成派C氏:
「だからといって天研では観測しないわけにもいかないんじゃないか。」

反対派D氏:
「いや、今晩は観測できないでしょう。外をごらんなさい。」

一同空を見上げる。雲がでてきたのであった。しかしA氏が「今晩は絶対やる!」と断言した。
そして「もし中止になるときは夜中2時30分に電話する」とつけ加えたのであった。
会議は閉会され、それぞれが複雑な表情を浮かべながら家路へとついていった。
AM2:30 
電話が鳴り響いた。そして受話器から一言「中止だ」と命令が下った。外は曇っていたのだった
しかし、私は次の瞬間大変なことをいってしまった
「明け方に晴れるんじゃないか
この一言が今回の失敗した原因であろう。

AM3:30
我々は集合場所の晃司の家に集まり箱を持ち出しイスがわりにして晴れるのをまった。
しかし、反対に雨が降り出してきたのだ。天研はなぜこうよく雨にたたられるのだろう

AM4:30
雨はなかなか止まないので、晃司の家で雨宿りすることにした。家の中で本を読んでいたが、そのうち寝てしまった。

AM6:00
あわてて起きて外を見た・・・・そこには朝があった。それも雨が降っていた。
我々はいっきょに観測の失敗から遠足の心配へと身も心も濡れる思いだった・・・・。


inserted by FC2 system