C/2007N3 鹿林彗星
2009.2.2
MT160反射望遠鏡withレデューサ SXV-H9 L=3分×4 R=3分×3 G=3分×3 B=3分×3 

明るくなるのではないかと期待された彗星です。
が、今一歩?思ったよりも暗い上にテイルが薄い感じです。

撮影に出かけたのは日曜日の晩。
遠州天体写真愛好会の知人達と撮影・観望を行っていたのですが、さすがに日曜日の晩ということもあり、知人達は、夜半までで引き上げました。
ところが僕の狙いは、あくまでも、この彗星。
車の中で仮眠をとりながら、彗星が昇ってくるのを待つ・・・。
ときどき、雲が湧いてきたのにやきもきしながら待つことになりましたが、彗星が昇ってくる頃には、
無事、雲もとれてくれました。
しかし・・・透明度はさらに悪くなった感じでした。
心配しましたが、なんとか、テイルも写ってくれた様で一安心です。

撤収する前にトワイライトフラットを撮影していたら、どんどん雲が押し寄せて来ました。
無事撮影ができてよかった。ほっ。


2009.2.6
左:NewFD300mmF2.8開放 CooledKissDN L=3分×5 
右:Nikkor 200mmF2開放 FinePixS2Pro 3分×5

鹿林彗星の2回目の撮影です。
これまた平日の撮影ですが、天気と月齢を考えると、チャンスはここしかない!
と、いうことで、目覚まし時計を3時にセットして、22時に寝る。
・・・
・・・
3時前。目覚ましで起きる・・
う〜ん、、眠い、もう少し寝たい・・と思いつつ窓に目をやると、スピカが見える(僕の床は布団からスピカ、アンタレス、フォーマルハウト、シリウスが見えるのですよー・・)
ちっ、晴れてやがる。・・・をい (^^ゞ
なにげに行かない理由を少し探したりしてみたりする。布団から出たくないだけなんだけどね。
仕方がない、いくか!
下に降りて、お湯を沸かしてコーヒーを入れる。インスタントだが(笑)
まあ、これくらいの余裕はあってもいいだろう。
全ての機材は寝る前に車に積み込んである。
EM-200で300mm望遠レンズをノータッチガイドで撮影するつもりである。・・・ってPyxis積み忘れてるしσ(^^;
あぶね〜(笑)

さて、3時16分、自宅を発つ。場所はいつもの獅子が鼻公園である。
オレンジ色の月がまだ西空低くに残っている。透明度は悪い・・。
前回、KissDNはリンクが上手くいかずPCから制御できなかったこともあり(もう2ヶ月ほど前だが)、
念のため、バックアップとして、FinePixS2Proも準備してきている。
リンクが上手くいかなかったのは、電源ケーブルが断線しかかっていたからではないかと思い、すでに昨年末までに直して動作チェックもしているのだが・・・。
またPCとリンクしない・・。うーん、、
諦めてS2Pro1本に絞ろうかとも思ったが、Kiss DNを良くみてみると、CFが刺さりきって無く、CFスロットが閉まってなかった。これが原因か!でもCFを挿しても上手くいかない。じゃあ、外してみるか・。
リンク、キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!
は〜、やっとだよ、、。
時刻は・・・4時16分。
まだ余裕はある。
極軸合わせもやってなかったのを自動導入を始めてから気が付いたりする。
いかん、いかん、こういうときは慌てた方が負けだよね。
極軸はいつもより念入りに合わせる。300mmをノータッチガイドさせる為だ。
と、いってもせいぜい3分露出で撮るつもりなので、EM-200の性能ならば、なんの心配もないが・・・。
案の定、3分を問題なくガイドしてくれる。この辺り、さすがタカハシ!と感心します。
KissDNのシャッタと同時にS2Proのシャッタも切る。
こちらは自動装置ではなく、昔ながらのレリーズでシャッタを切る。これが個人的にはとっても好きで、写真を、天体写真を撮影しているという気分にさせてくれる。
ライブビューがあって赤が写るS3Proが欲しくなってきたり、、σ(^^;

空は相変わらずよろしくないが、それでも夜明けが近くなるにつれて回復してきた感じはする。
しかし・・・獅子が鼻公園は、東〜北に関してはまずまず良好なのだが、南〜西にかけては光害が厳しい。
鹿林彗星も、少し、厳しい位置だ・・。

そういえば、10年前もここで彗星を撮影していた。
LINEAR(1999S4)である。すいっと伸びた尾が綺麗な彗星だった。
途中、自宅撮影が主だったこともあったが、やはりこの公園がホームグラウンドだなあと改めて思ったりもする。
10年か・・・
などと感慨にふけっていると、東の空が白み始めた。
時刻は5時半。頃合いだ。
ここからダークを4コマ撮影して、それからフラットも薄明光で撮影する。彗星は取り直しが効かない。
せっかくの撮影を無駄にしないためにも、きちんとダーク・フラットも取得する。

機材を片づけて撤収をしたのは6時半ちょうど。
冬の凍てついた朝の空気が心地よい。
それなりに寝てるとはいえ、ちょっと今日の仕事はちとキツイなぁ、、、と思いつつ、公園を後にしました。


2009.2.21
MT160反射望遠鏡withレデューサ SXV-H9 L=3分×4 R=3分×2 G=3分×2 B=3分×2
2画面モザイク合成

鹿林彗星の3回目の撮影です。
いよいよ、地球に近づいてきました。
えー・・はっきり言って、近日点通過後1ヶ月じゃあなあ、、と、期待してませんでした。
従って、機材も、対彗星用のNewFDではなく、系外銀河をメインに据えてMT160と冷却CCDカメラSXV-H9を選択していきました。

ところがところが。
いざ、この彗星が昇ってきた夜半くらいに、知人のカサイ11cm双眼鏡で見せて貰うと、ダストテイルがはっきりと伸びているのが判るではないですか。
知人が撮影していた写真にも、長〜いテイルがしっかりと写っています。ぐ、、失敗した、、、これなら328を持ってくるべきだったよ・・。

少しでも、ということで、ダストテイル側とイオンテイル側に振って2コマモザイク合成してみました。
イオンテイルも淡いながらも、しっかりと伸びています。
また、2/2に比べると地球に接近している分、とても大きくなっているのが判ります。


2009.2.26
NewFD300mmF2.8開放 CooledKissDN 3分×2 

鹿林彗星の4回目の撮影です。
さー寝るべー・・と思って電気消したら窓から星が見えるではないですか!
う、、、少し悩んだのですが、せっかくのチャンスなので、
眠気を振り払って、獅子が鼻公園へ。

機材は彗星追尾とかも考えたけれど、
位置はすでにしし座。そう長い時間はとれない。
急がないとダメだ。ノータッチガイド仕様で、NewFD328とCooledKissDNを持って、一路、獅子が鼻公園へ。

ところがセットし始めたら東から雲が・・・。
それでも、雲が伸びてくる前にシャッタを切ったのですが、
どうも韓国産の冷却デジは、調子が悪い時が多いです。エラー!
今回は、普通のカーバッテリを電源にしたのがダメ?
ディープサイクルに切り替えたら安定したのですが、後の祭りで、一面の曇り空に、、、とほほ、せっかくのチャンスを生かせなかった (;´д⊂ )
それでも、薄雲の中から3分×2コマをなんとか写してきました。

すらりと伸びたダストテイルと緑色のコマ。彗星らしくていいですね。
イオンテイルはどうやら、ちょうど地球との位置関係から、彗星の向こう側、ほとんど見えない位置になっているようです。


2009.3.04
NewFD300mmF2.8開放 CooledKissDN 3分×6

鹿林彗星の5回目の撮影です。
2月末から天気に恵まれない様になってきました。菜種梅雨でしょうか。
この日も朝は雨。夕方になって西日が射してきたものの、天気は明日にはまた崩れる予報。
ルーリン彗星を撮るなら、今日しかない。

この日は半月の大きな月が西空に輝いていました。
月が沈んでから撮影しようと考えていたので少し悠長に構えていたのですが、
いざ、セッティングしたところ、西から薄雲が・・・
あれよあれよという間に全天を覆ってしまいました。
この写真は薄雲の中から撮影したものです。
イオンテイルはダストテイルと同方向に回っているハズですが、残念ながら、写ってはくれませんでした。
雲のせいかもしれませんが、地球に接近したということは、1天文単位を越えることになりますから、イオンテイル、はもうすでにナリを潜めてしまったのかもしれません。


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