ST−7E 冷却CCDカメラ

SBIG ST-7E 0.4M Pixel Cooled CCD Camera
                                     2001.01〜2003.06
                 

2001年1月購入した高感度BluePlusCCDカメラです。
CCDチップにKodak社KAF401E(non-ABG)を搭載し、さらにガイドチップとしてTI社製TC211 CCDチップも内蔵しています。
さすがに感度は高く、感覚的ですが、CV−04Lの3〜5倍程度感度が高いように感じています。
また、セルフガイドによるオートガイディングも使い勝手が良く、トータル性能は高いです。
しかし、反面、別電源が必要な2段ペルチェ素子や、あとから取って付けたような冷却ファンなど、いかにも建て増し住宅的なチープな作り、ノンコーティングのガラス窓、結露しやすいことなど、細かいところでは使い勝手をはじめ、あまり良い印象は受けていないです。
まだまだ、テスト中で、これから、いろいろと使って、その性能を発揮できるように努力していきたいと思います。

最近はようやく使い慣れてきて、セルフガイドの便利さの恩恵に預かっています。
CVに比べると、手がかかるカメラですが、悪い部分をユーザ側が注意とメンテナンスをすれば、しっかりとした性能を発揮してくれます。

ST7Eでは非常に多数の画像を撮影してきましたが、代表作としては、この大犬座の子持ち銀河、
NGC2207を揚げましょう。
小さく暗い天体ですが、それでもちゃんと描写できることに、ST7Eの感度の高さを伺うことができます。
とにかく、CV-04Lよりもぐっと感度アップしたおかげで銀河の撮影には非常に威力を発揮しました。
もうひとつ、ST7Eになって撮影ができるようになったのが、ナローバンドフィルターによる撮影です。
これはNGC281まがたま星雲ですが、HSTによるM16と同じ配色をしています。
星雲のエッジ付近が立体的な感じに表現できることがこの撮影手法の一番のメリットでしょうか。
ただ、ST7Eでもまだまだ感度の不足を感じてしまいます。
この画像もトータルの露出時間はなんと、600分もかかっています。
しかし、600分とはいっても、1枚あたりにかけている露出時間はたかだか10分です。
トータルの露光時間はいくらかけても、撮影の難易度としてはあまり変わりがないわけで、
美しい映像を得るのに露出をかけるのはあたりまえな時代になってきたと思います。
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