■William Optics ZenithStar66SD■


WilliamOptics D=66mm f.l=388mm SD Apocromat
                   2009.3〜2009.8

皆既日食を撮影する為に購入したコンパクトスコープです。

対物レンズのコーティングは噂に違わぬ素晴らしいもので、内部バッフルと相まって、逆光での撮影となる日食撮影ではかなり良好な結果を得られそうです。
特にダイヤモンドリング時にゴーストが発生して台無しになってしまうという事態は避けられるのではないかと期待できます。

もっとも、事前の撮影テストで昼間に太陽を撮影してみたところ、
意外と昼間のピント合わせというのは難しく、結局、初めての撮影で、皆既前のピント合わせは無理!という結論に至ったので、持って行きませんでした。
それ以前にくもっちまいましたけどね、、ε=( ̄。 ̄;)

眼視は土星を見ましたがとても良く見えます。小さいながらも土星もくっきりで、光軸もバッチリ。スタークラウドで検品してから納品していると言われてるのも納得です。
さて、写真性能の方ですが、直焦点では周辺像の崩れが大きく厳しいです。
あくまでも、望遠鏡ですから・・。

BORGの×0.85レデューサを噛まして撮影してみましたが、APSサイズでは、周辺2/3までなんとか実用になるかな・・?といったところでした。
実はGENTAさんに貸し出して、タカハシのFS-60CB専用レデューサで使ってみてもらったところ、最周辺こそ崩れますが、十分に実用に足るものになりました。
もっとも・・タカRDだと筒と同じくらいのお値段になっちゃいますね (^^;
BORG×0.66はピント出ず、、だそうです。
実際には専用レデューサを使うのがいいのでしょうね。
お値段がやや高めなのと性能がちょっと未知数ですが・・。

なお、SDガラスを使っていますので色収差は僅少です。
F値が5.9と相当明るい設定になってますので、F7のEDレンズ程度の色収差は残っていますが、十分に実用に足ります。

ちなみに、造りは鏡筒回転こそやや強度面で不安がありますが、接眼部のデュアルスピードフォーカサーといい良く出来ています。
クレイフォードですが比較的重量があるS2Pro、S3Proを十分に支えられましたから、一般的な使用では問題ないでしょう。冷却CCDだとちょっと厳しいかもしれません。


ちなみに、ZenithStar ゼニスター(つまり銭星)と呼びたくなりますが、
実際には、ジーニスターと読むのが正しいそうです。

日食用に購入したことと、手持ちレンズ類では、良好な星像が得られなかったこと、なにより広角気味の写真はニガテということ、対彗星用装備として、NewFD328を所有していること・・いろいろと考えた結果、
購入して間もないですが、知人にお譲りました。

ZenithStar66SD BORG ×0.85レデューサ【7885】使用 FinePixS3Proにて 3分×4コマ 自宅

実は、手持ちレンズの組み合わせでいろいろと撮影テストはしたものの(ケンコークローズアップAC No.2,No3、シュミカセレデューサ、
、シュミカセレデューサシングル改(2群4枚の1群を抜いたもの)、シングル改+マルミクローズアップNo2、BORG ×0.85レデューサ)、どれも今一歩で、APSサイズを満たすというのは如何に大変なことなのか痛感させられました。
本機はもともとがF5.9と明るいこともあり、適当なレデューサを割り当ててもなかなか成果が出ないということでしょう。
ただし、知人がテストしていたタカハシ製FS-60CB専用レデューサとの組み合わせはかなり良好な結果を示しておりました。

WOからは専用レデューサが発売されていますから、これを使うのが最も妥当なところでしょうね。
鹿林彗星(3/17)を写したこの写真からは、周辺星像の善し悪しは分かりませんが、色収差が少ない(が、完全に皆無ではない)様子が伺えると思います。
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