CV-16 冷却CCDカメラ

CV-16 1.6M Pixel Cooled CCD Camera
                                    2003.12〜2004.06     
いくつかの犠牲の下に手にしたカメラ。
CV-16Lに、KAF1600を搭載しただけですが・・いろいろとあってね・・・。

さて、それはともかくとして。
CCDは冷却CCDカメラによる惑星撮影をメインとして行っている、K氏より破格で譲っていただいたもので、入選実績もある由緒正しいチップです(笑)。クラスは2
KAF1600Lのスペックシートは生憎と持ち合わせていなかったのですが(3年前にダウンロードした筈なのだが・・)、KAF400Lのスペックシートを見てみるとその量子効率の低さに厳しいものを感じてしまいます。
実際に、想像以上に写りが悪かったのはまだ記憶に新しいところです。
ところが、KAF1600、つまり、NABGになると、やはり短波長側、つまり青フィルターでの撮像には非常に苦戦を余儀なくさせられることが伺えるものの、Hα線への感度は決して悪くはなく、ST8EのABG版や最近のBJ-42L、ST2000XMなどと比較してもなんら遜色がないのです。
Hα専用機として考えれば案外使えそうなのです。

系外銀河では面積を必要とする天体は少ないため、このカメラは明るい散光星雲用として扱いたいと考えています。

2004年春に現れたNEAT彗星には実に良く活躍してくれました。
また、散光星雲もいくつか撮像してみましたが、思った通り充分な感度を有しており、使えるカメラと感じました。
反面、やはり青感度の低さは苦しいものを感じました。
そのため、次のステップへと、進めることを決意しました。
CV-16のファーストライト画像です。
またまたM42ですが(^^;
心配していたストリークもなく、また、感度も充分使い物になりそうな感じです。
CV-16Lの時は絶望的なものを感じただけに、なおさらそう感じるのかも。

一眼レフデジカメと比較してみると、Hα線への感度の高さはいうまでもありませんが、この対象のように高輝度〜低輝度まで幅広く光っている対象となると、ダイナミックレンジの広さ、ノイズの少なさという面で、冷却CCDカメラが有利なものの、そのダイナミックレンジを活かしたデータを視認できるように画像処理することは難しく、『現像処理』というメーカ設定の画像処理を行うデジカメに軍配があがってしまいました。
とりわけ、この画像ではハイライトでの色調がなくなっていく点が問題で、いずれまた処理を見直してみたいと思います。

それと輝星の周りにゴーストが連なってしまい、やや見苦しいです。その点でもデジカメの方が美しく表現しています。

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