田中光学工業製 D=280mm f.l=2800mm F10 Aplanat Schmidt Cassegrain 2005.09〜 2004年の年末頃に、知人より1本のメール。 C11を買わないかとのこと。 正直に言って迷いましたが、呈示されたお値段となんといってもEM-200に載る最大級の口径の望遠鏡は魅力的でした。 また、この頃にはVISACの性能もようやく引き出せてくると同時にもう一歩物足りなさを感じていたことも、購入の動機に大きく影響を与えました。 さて、然し、目指すものは、VISACの後継機です。 ノーマルのシュミット・カセグレンではVISACに比べ、いくつもの点で不満がありました。 特に良像範囲の狭さについては、MT160で苦しんでいるところですし、VISACの周辺まで良好な星像に比べて余りに劣ってしまう様ではやはり困ります。 そこで、ちょうどその頃、田中光学工業にて、セレストロン/Meadeのシュミカセをアプラナート化する試みが行われていることを知り、早速、お願いすることにしました。 とはいえ、まずは撮ってみたいという思いもありましたので、とりあえず、ノーマルのC11で2月末に1回使用し、(AO-7の断線で結局AO撮像は行えませんでしたが)問題点の洗い出しを行った後で、田中光学工業に改造を依頼しました。 予定では4月頃までには完成の見通しだったのですが、 鏡筒に使うチューブがなかなか入手できなかったり、途中で、温度変化に対するピントの移動をキャンセルすべく方策を練ったりと、予定が遅れてしまいました。 しかし、そのかいあって素晴らしいものとなって仕上がってきました。 というのも温度変化に対しては、無膨張インバーロッドを使っていることで、計算上では10℃の温度変化に対しても耐えうる設計となっています。通常のシュミットカセでは、1℃の温度変化でも200μmもピント位置が移動してしまうことが判っており、実際に、フォトコンテストで最優秀を撮られている方なども1時間に1回はピントを合わせ直しているとのことですから、この無膨張インバーロッドはお気楽撮影が信条(^^;) の自分にとってはなくてはならないものです。 直焦点では無論F10ですが、ケンコークローズアップAC No.2を使い、F8.3程度で運用しています。 まだ行っていませんが、クローズアップAC No.4を使うことで、F6.5程度まで明るくできます。 焦点距離的にも、F値にも魅力があるところですので、今後取り組みたいと思います。 さすがに直焦点ではF値が暗すぎること、ST7の画素サイズから考えてF8.2と比べ効果が見込めないことから、使う予定はありません。 ファインダーは、覗きにくかったのと鏡筒バンド取付の制限があったので、 今は、PENTAXの7×35正立のものに変えてます。 赤道儀、ASC化に伴う重量増の為、結局、旧ATLUXにしました。 うーん、ノーマル機ならば確かにEM-200に載る最大口径なんですけどねー (^-^;) 結局赤道儀買ってしまいました。 |
ASC-11 DEEP STRIKERによるM1かに星雲です。 完成してくると同時に素晴らしい戦果をあげてくれました。 |