レデューサ縮小率の測定方法


専用レデューサを適正位置に配置した場合、そのレデューサの縮小率は、スペック通りに出ます。
しかし、クローズアップACや、社外レデューサを使用した場合、レデューサの縮小率はカタログスペック通りにはならず、実際に、
どれくらい縮小されているのかが分かりません。
ここでは、レデューサの縮小率を求める簡単な方法を記載します。

まず最初に焦点距離が判明している光学系で撮影します。

 
 はくちょう座γ星付近 AT65EDQ直焦点 420mmF6.5 

次に、レデューサを入れた画像を撮影します。

 
はくちょう座γ星付近 AT65EDQ テレビューNPR-1073レデューサ使用  

2つの画像をステライメージの2点合成機能を使うことで、縮小率がどれくらいかを簡単に調べられます。

ステライメージにて、焦点距離が分かっている同じ被写体の画像を開きます。カメラも同じことが望ましいですが、最悪、画素サイズの比率をとって計算することは可能です。
星を2点指定で、それぞれ選択してください。
次に、LRGB合成をメニューから選んで、
L画像にレデューサレンズを使用した画像を指定します。
次にRGB画像に焦点距離が分かっている画像を指定します。

 

そうすると、緑の○で囲まれた部分、ここに、画像の比率が出されます。
今回の場合、AT65EDQの焦点距離の公称値は420mmですから、これに、×0.81倍をかけて、約340mmF5.2とレデュースされていることが簡単に計算できます。
NPR1073は×0.8倍のレデューサレンズですのでほぼ正確に焦点距離が縮小されていますね。
完全に×0.8倍ではないのは、あと若干、バックフォーカスが寄り気味なのかもしれませんね。

GENTAさんお得意の異種格闘戦(他社製レデューサ使用)や、KenkoクローズアップACを使用した場合などは、上記方法で、直焦点画像との比率を取ることで、簡単にレデューサをいれた時の焦点距離を求められます。

焦点距離がわかっている光学系があれば、望遠鏡は同じである必要はありません(個人的にはMT160をスケールがわりにすることが多いです)
カメラも、同一の方が計算が楽ですが、カメラが変わっても、画素サイズさえ判明していれば、異なるカメラ同士の画素サイズの比率も計算した上で、
縮小率を算出すれば、問題なく求めることができます。
1mm単位での精度はありませんが(そもそも、直焦点の焦点距離もカタログ値と実際の焦点距離、どの程度まで信用できるか???反射だと10mmくらい平気で違うことはありそうですし・・・望遠レンズも記載の焦点距離とは少し異なる場合があるようですし・・・)

ただ、概算値として考える分には問題なく使えそうです。きちんとした精度が必要になる観測では、やはり二重星の離隔から求める等の工夫が必要と思います。


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