SL9衝突痕

MT-160反射望遠鏡 ST4

1994年7月末。木星の重力によって引き裂かれたシューメーカ・レビー第9彗星が次々と木星へと衝突しました。
当初は、アマチュアの小さな望遠鏡では捉えることはできないのではないかと言われていたのですが、ふたを開けてみれば、6cmの小さな望遠鏡でも黒い斑点として確認することができました。
親戚の15cmフローライト屈折望遠鏡でも見せていただきましたが、衝突痕が木星の縁にかかるとまるで、そこがぽっかり欠けているように見え、圧巻でした。

この当時から、冷却CCDカメラを扱っていた人はまだ少数だったと思いますが、メタンバンドパスフィルタを利用してその様子を克明に捉えた方もいることでしょう。
この衝突のため、というわけではなかったのですが、私も1994年5月にST4を購入し、それをサークルの先輩方と一緒に木星に向けてみました。
その時の画像がこれです。

一番左上の画像は、当時、PC9801DXという286マシンにて、画像処理したもので、約30分後の木星を並べて1枚の画像にしています。
他の3枚は、後にステライメージにて画像処理したもので、画像処理の進歩というものが見て取れます。 
 
ST4は画素数がわずか3万画素しかありませんが、それでも冷却CCDカメラの端くれ。
冷却された上に、大きいピクセルサイズ(16μ×13μ)のCCDと非圧縮の画像は豊富な画像情報を提供してくれ、昨今流行のデジカメよりも一歩上の画像を提供してくれます。

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