天王星


太陽系第7惑星である天王星は、古代から知られていた明るい土星までと異なり、近代になり発見された惑星です。
18世紀後半、ウィリアム・ハーシェルによって発見されたこの惑星は、光度5等級まで明るくなる為、辛うじて肉眼でも見ることが出来ますが、よほど詳しい方でないかぎり、肉眼で見るのは難しいでしょう。
望遠鏡を使ってかなり倍率を上げて見ても、大変小さい姿しか見られません。視直径は4"程度と大変小さいものです。しかし、その美しいエメラルドグリーンの輝きは特筆物で、美しい惑星です。

天王星はリングを持つことが知られており、地上からも恒星の掩蔽観測や本体を隠しての写真撮影で確認されました。ボイジャー2号による探査機での写真の他、近年では、ハッブル宇宙望遠鏡や、地上望遠鏡でも赤外線撮像により、捉えられています。
このリングは大変暗い(天文年鑑によると20等級位)為、眼視ではもちろん見えません。CCDカメラによる撮影でもただでさえ、アマチュアで撮影できるか否かの限界の明るさであることに加え、明るい5等級の本体のすぐそばである為、まず撮影は不可能でしょう。
しかし、このリングは、ハーシェルが眼視的に確認したという記録もあります。200年の間にリングは拡散し、薄くなった可能性があるようです。
もし、ハーシェルの時代と同じリングの明るさがあれば、ハイアマチュアにとってはとても魅力的な天体になっていたであろうと思います。とても残念ですね。

2010.08.28
MT160反射望遠鏡 PowerMate×5 DMK21AF04/DFK21AF04

今夏は大変良いシーイングに恵まれた為、天王星にカメラを向けてみました。
なんとなく模様があるような、ないような・・?
色彩はカラーカメラの色合いそのままですが、眼視ではもう少し、緑色が強く、エメラルドグリーンに見えます。


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