M81

オライオン30cmF4反射望遠鏡 with MPCC ST8XME L=10分×10 R=5分×4 G=5分×4 B=5分×4

おおぐま座にある明るく大きな銀河です。
ボーデの銀河の愛称があり、光度7.9等、視直径26.7' x14.2'と非常に大型で見映えがする系外銀河です。

美しい渦の腕を持つ、渦巻銀河ですが、かつて、6億年程度昔に、お隣にあるM82とニアミスを起こしています。
しかし、M82の倍以上の大きさをもっているため、こちらのM81は何事もなく、美しい姿を保っています。
逆にM82は、M81の重力によって、異変を来たし、今もなおその奇妙な姿をさらしているというわけです。

こちらのM81は、非常に美しい渦巻銀河の姿を保っていますが、非常に淡い部分は、M81の重力によって飲み込まれていく伴銀河なのでしょうか?
複雑な形状を描き、M81に取り巻いています。M81には斜めの暗線(暗黒帯)が薄っすらと走っているのですが、この淡い腕が巻き込んでM81の手前側に回ってきて、暗黒帯として見えるのだろうと思います。
この写真では辛うじて、その様子が判ると思いますが、どうでしょうか・・
下の写真では、淡い部分の描写は良いのですが、この斜め暗線が表現できてません。
今回はオライオン30cm反射望遠鏡を用いて、淡い部分と構造描写を両立させた画像を狙ってみました。

写真上にある青い不規則銀河は、HolmbergIX、UGC5336のIDが与えられています。光度14.8等、視直径2.5' x 2.0'の系外銀河です。
写真下にある小さな銀河はMCG12-10-7 楕円銀河です。

M81

イプシロン200 望遠鏡 ST8XME L=12分×6 R=5分×4 G=5分×4 B=5分×4

今回は、周囲にある淡い外ハロと分子雲を描きだすため、空の暗い山の村まででかけ、明るいイプシロン200光学系に超高感度のST8XMEを組み合わせ、描出してみました。画像処理、プリントとも、苦労しました。
中心部の構造描写はやはりもう一歩になってしまいました。階調差が大きいとやはりどこかが破綻しますね・・・。

M81

イプシロン200 SXV-H9 L=5分×4 R=7分×5 G=7分×4 B=7分×6

今回、薄雲が出てきてしまい、肝心のL画像があまり撮影できませんでしたが、暗い空の下での撮影でしたので、案外良く写ってくれました。
それにしても、色彩自体は下のR200SSによるものの方が美しいですね。
カメラの感度特性の違いかなぁ・・。 。


M81

R200SS反射望遠鏡 ST-7E R=5分×2 G=5分×5 B=10分×2+5分×2

おおぐま座にある明るく大きな銀河です。
光度7.8等、視直径26’で、銀河としては大物です。特に視直径26’は巨大で、イメージエリアの狭いST7Eでは800mmでなんとかぎりぎり収めることができました。


M81H-alpha

R200SS反射望遠鏡 ST-7E H-alpha=10分×11 G=5分×5 B=10分×2+5分×2

SBIG取り扱いのバンド幅が狭いHαフィルタによるM81です。
このフィルタを用いて系外銀河を撮影すると、銀河の中にある水素ガス領域(HII領域)を明瞭に描き出すことができます。
右の写真は一番上の写真と同じG画像、B画像を使い三色分解合成したものです。カラーにするとよりいっそう、HII領域の分布がはっきりとします。
この画像を見れば判るように、M81のような比較的年老いたと考えられている系外銀河では、中心部には散光星雲が見られず、周辺の腕でのみ活発な星形成が行われているであろうことが想像されます。

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