オライオン30cmF4反射望遠鏡 直焦点 DMK21AF04 L=4秒×1077コマ 
DFK21AF04 RGB=8.5秒×221コマ


こと座にある有名な、惑星状星雲で、そのすがたから、ドーナツ星雲などの愛称があります。
今回は、国内最高レベルの解像の作品を得るためにCCDビデオカメラを使って、1枚あたり4秒で撮像し、良像を選別させる方法で撮影してみました。
梅雨の中休みでいつ曇ってくるか判らないという理由もありましたが・・・・
海外作品を見ると、より良く写っている画像ももちろんあるのですが(より大口径での写真ですから当然ですが・・)、国内では目論見通り、最高レベルの解像を得ることが出来たと自負しています。


MT-160 ST-7E L=5分×4枚 R=5分×3枚 G=5分×7枚 B=5分×8枚
*RGBはR200SS CV-04Lにて


こと座にある有名な、惑星状星雲で、そのすがたから、ドーナツ星雲などの愛称があります。
ただ、カラーフィルムでは黄色のリングに写ることが多く、いかにもドーナツの印象が強いのですが、冷却CCDカメラでは使用するカラーフィルターにもよりますが、干渉フィルタでは赤紫系に写ることが多いです。
この作品ではカラーフィルターにTTL社製のものを使用しているため、IDAS製とはやや異なる色調になっています。IDAS製では、もっとリング内部の青色が強く発色してきます。
恒星の色バランスを大きく崩せば、IDAS製でも青緑色を出せますが、あくまでも色彩はフィルターで変わることは知っておいて損はないでしょう。


VISAC望遠鏡 ST-7E L=5分×8枚 R=5分×2枚 G=5分×2枚 B=5分×3枚

直焦点でF9での撮影です。
当日は透明度が最悪に近い状況でしたが、シーイングは良く、良い像を得ることができました。
色調が今一歩艶やかでないのは、透明度のせいかもしれませんが、F値が暗いため、充分な画質を得られなかったからというのもありそうです。

上のMTによるパステル系の色合いもけっこー好みでははありますが、透明感が高い映像というのも目指したいです。


MIZRL13cm反射望遠鏡 CV-04L R=2分×2枚 G=5分×2枚 B=5分×5枚
※フィルターはケンコー三色分解用SPセット(赤外は透過) Bのみ、2×2ビニング(不等解像度三色分解法)

左に昔撮像したケンコー三色分解セットによるM57を揚げましょう。
B440,G533,R60(赤外カットなし)の組み合わせによる画像ですが、リング内部が綺麗な青緑色に再現されていること、幅広いゆるやかなバンド幅で互いに重なりあう部分があるためか、リングの部分がドーナツ星雲らしい黄色に再現されていることにも注目してください。
干渉フィルターではピンク系の色彩になり黄色というのは再現されないように思います。
必ずしも干渉フィルターが良いとはいえないわけで、撮影の意図、再現したい色合いによっては使い分ける必要性を感じます。
この頃(1997年)は、EM-10赤道儀で、半自動ガイドで頑張っていました。


R200SS ST-7E Hα=10分×16枚 G=5分×7枚 B=5分×8枚
*GBはR200SSにて

M57の周囲には、淡いガスが広がっていることが、すばる望遠鏡の撮影で有名になりました。
この画像は、それを捕らえたものです。天文台ではすばる以前から撮影されていたようですが、アマチュアの作例としては初めてのものではないかと思います。
かなり中心部と、淡いガスとの輝度差が大きいため、同時に表現するのには苦労しました。
何度も処理し直して、ようやく満足のいくものができました。
かなりコントラストがつくこともあって、わずか800mmとしては、かなり構造が鮮明に捕らえられたと思います。

実は、OIIIフィルターでもこの淡いガスが写ったのですが、画像処理がうまくいかず、保留しています。

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