M42 オリオン座大星雲

GENESIS SDF ST8300M L=5分×4 R=5分×4 G=5分×4 B=5分×5

星が趣味という人ではなくても知っている方が多いのではないでしょうか。 それほどまでに有名な星雲です。 オリオン座という有名な星座の中にあり、また星雲自体も肉眼でぼんやりとした姿が見えるとあって、人気No1の天体でしょう。
暗い空で双眼鏡で見ると、よくいわれる鳥が羽を広げた姿を見ることができます。
また、15〜20cm程度のやや大きめな望遠鏡を向けると、明るい4重星トラペジウムの周りの星雲が緑がかった色彩に見え、羽の部分はかすかに淡いワインレッドの色を帯びてきて、その美しさにため息が出ます。 数少ない眼視で見ても色彩の判る星雲です。

カラーフィルムでは、目との感色性との違いから、この緑色と翼の赤色は同時に表現されませんから、まさに写真とはひと味違った美しさが味わえるわけです。

大口径望遠鏡では、この写真の上に写っているNGC1973-7、通称ランニングマン星雲の色合いも見て取ることが出来ます。
もっとも、はっきりと青色というわけではなく、M42と見比べてみると、青いかなーって感じですが、でも、明らかに違うのは判ります。

ただし、冷却CCDカメラによる三色分解撮影では、適切なフィルタリングによってその色彩を表現することができます。また、長時間露光ができるデジカメはHαをほとんど通さないために、ちょうど眼視のような発色になります。(より、鮮やかに出ますが)

今回は、暗い空の下で撮影し、淡い部分も出す様にしてみました。


M42 オリオン座大星雲

FL-80S 蛍石屈折望遠鏡 with Reducer ST7Custom
 L=10分+5分×2+3分+1分 R=3分×2 G=5分×2 B=5分×2

M42 眼視カラーバージョン

MIZRL 13cmF5.5 反射望遠鏡  L=1分×2 RGB=848秒(QV-8000SX)

これはQV-8000SXで撮影した画像と合成してみたものですが、眼視でもこの色彩をずっと淡くしたように見えます。 実はこの色彩のM42を撮るためにQV-8000SXを買ったといっても過言ではありません (^^;
まだいまひとつ物足りませんが、今年こそはもっと綺麗な眼視カラーのM42を撮影したいと思っています。

写真でも好対象で、わずか15秒の固定撮影でもピンク色の綺麗な姿が写ります。 一眼レフカメラをお持ちの方はぜひ撮影にも挑戦してみてください。
この星雲までの距離は1500万光年、星雲を輝かせているのはもちろんトラペジウムです。

M42 by FinPixS2Pro

MT160 反射望遠鏡 withレデューサ L=5分×6 

FinePixS2Proによるオリオン座大星雲です。
昨年は一応、程度の撮影しか行っていませんでしたので、今年はなんとか綺麗なオリオン座大星雲を撮りたいナーということで、撮ってみました。
結論から言ってしまえば、中心部は飽和してしまったし、淡い部分もまだまだノイズが載ってくるし(縮小しているので、この写真からは判らないでしょうが・・)、課題を多く残す結果になってしまいました。

とはいえ、渦巻くガスの様子が見事に描出され、対象の見事さもさることながら、S2PROの性能に驚かされます。
焦点距離もこちらが長いということもありますが、一番上のCV-04Lの画像と比較しても、見劣りしないどころか、ガスの流れの迫力はこちらが上です。
画像処理も違いますから、一概には言えませんが・・・
視野の広さ、という観点も考慮すれば、こういう大型星雲に限って言えば、一眼レフデジタルカメラの方が、面積の小さい(ST7Eの1/2インチ程度)冷却CCDカメラよりも成果を挙げることができそうですね!
もっとも、ST7MEではブルーミングするので、この対象はまず撮れませんし。
恒星が美しく表現されるのも、S2PROの良いところ、でしょうか。
いやはや、、それにしても昨今のデジカメの性能には驚くばかりです、ホント。


M42 NarrowBand

VISAC望遠鏡 withAC2レデューサ  

ナローバンドフィルターによるM42中心部のクローズアップです。
テスト的に短時間露光で撮りましたが、フィルターの威力もあり、高い解像力を得ることができました。


M42 中心部

ASC-11 with Close up ACPro1D DMK21AF04 
RGB DFK21AF04 

CCDビデオカメラによるM42中心部のクローズアップです。
今回は、DMK21AF04USBカメラで、露出1/2秒で撮影し、良画像のみを抜き出すことで、高分解画像を取得しています。
トラペジウム6つをなんとか描き出すことに成功しました。



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