M24 スモールスタークラウド

BORG76ED望遠鏡+AC2 FinePixS2Pro 5分×9

M24。メシエの記述によれば、光度4.6等、大きさ1.5°にも及ぶ見事なもので、この写真全面に写っている星々の群を指しています。
しかし、実は、この部分。天の川がよりいっそう濃くなった部分で、散開星団ではありません。
そのためか、M24=NGC6603と記述されることが多いのですが、このNGC6603は光度11等、視直径4'ほどの暗く、小さい散開星団で、メシエの記述とは遠くかけはなれています。
この写真では、中央やや左上に写っているやや黄色味を帯びた星々の小さな集まりがNGC6603です。

それはさておき、このM24、非常に美しい星団で、低倍率の望遠鏡や、やや大型の双眼鏡で眺めると絶品です。
視野一面に広がる無数の微光星が明滅する様は、まさにスタークラウド。他のM6やM35といった明るい星々で構成される散開星団とはまた違った美しさがあります。
また、この写真にも写っている2つのため池のような暗黒星雲、B92,B93(B:バーナードのカタログです)は、眼視でも無数の星々を背景にして見え、よりいっそうこの星団を魅力的なものにしています。
ただ、微光星で構成されているだけあって、光害で少しでも空が明るい場所だととたんに見える星数が減り、魅力は半減以下になります。ぜひとも暗いところで眺めて見てください。

B92,B93を目とした、象にみたて、バンビ星団とも呼ばれています。


M24 付近の散光星雲

MicroNikkor 105mm F4  CV-16E 

M24をHαフィルターを使って写すと、赤い散光星雲が浮かび上がってきます。
ここでは、準望遠レンズを使ってM24〜M16にかけての散光星雲を一網打尽に描き出してみました。
梅雨の合間に、自宅から撮影しています。梅雨の中休みはたいてい透明度が高く、こういった広い視野を写すのには好適です。
しかし、やはり光害地でこういった広い視野を写すのは得策ではないですね。
それはそれとして、MicroNikkorは色収差が良く抑えられており、且つ、ヌケも良く、非常にいいレンズです。
今後、もっと活用していきたいですね。

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