C/2014E2 Jacques彗星


2014.7.24
NewFD300mmF2.8L望遠レンズ  ST10XME冷却CCDカメラ

う、うーん・・・
これで望遠鏡を出すのはちとシンドイなぁー・・
でも、熱帯夜ということもあり、ちょっとまた寝れそうにはありません。

光学系は対彗星装備のNewFD300mmF2.8L望遠レンズを遣いますが、
とりあえず、機材は、いつものデジタルカメラではなく、ST10XMEで撮像してみようと思っているのもあって、機材の準備をしつつ、それでも晴れているなら、望遠鏡を出そうと、まずはセットから始めます。

ST10XME+CFW-8のバックフォーカスは44.2mm。
今の薄型Tリング仕様なら、ほぼNewFD300mmF2.8の星像が良いところになっているのですが、EOSのフランジバックは44mm。薄型Tリングの厚みは1mm程度ですから、これはこのままで性能が出ているところを使うのでは!
という目論見もあって、使ってみたくなったんですよね。
遠天の同じ、NFD328使いのトミさんに刺激されたという面もありますが。

どのみち、暫く、ニワトリで行うなら、ハイスピード光学系+ハイスピード超高感度カメラの組み合わせはとても魅力的です!デジタル一眼レフカメラとはまた違う画像が撮れるのではないかという期待感もあります。

ST10XMEのフィルターはSBIG製が装備されていますが、このフィルターのLフィルタは赤外スルーのClearフィルターです。そこで、IDAS製のType2 LRGBフィルターにまず換装します。

NFD328側も、とりあえず、1枚入れてあるL41を抜いておきます。
カラーフィルタで平面ガラスが入りますから、光学特性の変化を恐れてのことです。
一部、リングが固くなっており、取り外しに苦戦しましたが・・・

さて、2時15分になってしまいましたが、今のところ、晴れてくれているようです。
透明度もこの時期としてはそこそこ良好そう。7/10といったところかしら・・

これはもちろん、彗星の大きさがデフォルトデータ通りならば、の話し。
小型の209Pでは、明るくなっても11等級の予報です。
しかし、地球に接近しているだけあって、すらりと長く伸びた尾が綺麗ですね。
彗星の移動が早い為、露出は1分に抑えて撮影してありますが、これでも、核が伸びてしまうのが判ってしまいます。

どんどん、低空になっていくようですから、この新月期が撮影のチャンスです。

望遠鏡を急ぎ、組み立て始めます。ジャック彗星を狙うなら、この場所しかない・・と、EM-200を展開!
PCは、この前に中古で購入したFMVノートを使いました。C8250ですが、やはり画面が広くて使いやすいです。
ST10XMEの制御もOkというのを確認しました。
さて、セッティングも完了して、時刻は3時!そろそろ薄明が始まります。
急ぎ、ジャック彗星に望遠鏡を向けるッ・・!!

しかし・・!

隣家の屋根の向こうでしたー ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!
で、でも、画面端は星が見えています。
明るくなるのが先か、彗星が出てくるのが先か・・・
まぁ、カラー化は諦めるとして、撮りっぱなしで撮影させておこう・・
待つこと、10分ほど

2014.7.24
NewFD300mmF2.8L望遠レンズ  ST10XME冷却CCDカメラ 1分

ようやく、屋根から抜けてきてくれました。
が、スーッと伸びた尾が!!
画面で見た時は、思わず、嬉しくなってしまいました。

いやー、イマイチヤル気が出なかったのですが、撮影して良かったです。
一度、室内に戻って、薄明光で、フラットを撮影させたのが、4時半。ちょっとのんびりしすぎて、明るくなりすぎたので、フラットの質はやや心配ですが、ジャック彗星の伸びた尾を撮ることができて良かったです!

もっとも、ST10XMEの短辺方向ですから、尾はせいぜい、1°程度でしょうか。画面をはみ出していそうですが、それでも、2〜3°程度じゃないかな?
もう少し立派になってくれると嬉しいですね。

でも、とりあえずST10XME+NFD328での周辺像もほぼ問題ないレベルであることもわかったので、今後も、活用していきたい組み合わせです!


勾玉星雲との接近は、天気予報が悪化する予報だったこともあり、遠征できないこともあり・・・
見送ってしまいましたが、このコンビなら案外、撮れたかも?
いや、位置的に薄明開始してからでないとダメだしなぁ・・
お天気的には結局、保ってくれて晴れてたんですよね・・
簡単にあきらめてしまって失敗でした。
ハート星雲との接近は、なんとしてでも、撮りたいです・・・。


2014.8.19
NewFD300mmF2.8L望遠レンズ  ST10XME冷却CCDカメラ L=1分×2 R=1分×1 G=1分×1 B=1分×1

ジャック彗星と胎児星雲との接近。
これはぜひとも撮りたい!
幸いなことに、お天気は、不安定ながらも、晴れ間は出そうである・・
ただ、完全なピーカンとはなりそうもない。
昨日までの予報だと、21時までは晴れるが後はドン曇りだったのだから、まだしも期待できる予報かもしれない。

一応、ぼうらや遠征も検討したが、予報だと南よりの方がまだしも可能性がありそうである・・
なによりも、出かけてくるね〜(∀`*ゞ)テヘッ
なんて言ったら、胎児星雲を撮る前に退治されてしまいそう ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

帰宅後、明星ちゃんをお風呂に入れてミルクをあげていたら、自分も眠たくなってきた・・・
目覚まし時計を0時にセットして、そのまま寝ることにした。
あまりにも眠い・・・
幸い、自宅庭から撮影できるのは、0時を過ぎてからだろう・・・
目覚まし時計をセットしてそのままぐっすり寝ていたところ、目覚まし時計に起こされました。

外に出てみると、雲は、多少はあるが、概ね晴れている!!
準備を慌てて開始します!
NFD328にST10XME、EM-200赤道儀を庭先に展開します。
GPV予報では再び曇ってきそうですが・・・
本当は、デジカメとNikon200mmF2も同架して、ハイブリッドOrカラーアシスト方式でいきたいところでしたが、いつ、曇ってくるのか、解らなかったことと、準備に時間をとられてしまうのを懸念し、NFD328+ST10XMEでいくことにしました。
後から考えると、お天気が案外、保ってくれたので、やっぱり改造デジタル一眼レフカメラないし、フジのX-E1を搭載して、デジタルカメラを色信号に割り当てておきたかったとも思います。
そうすると、さらにS/N良く撮れたでしょうから・・・
1時半前にはなんとか撮影にこぎつけました。
気持ちはややアセリますが、落ち着いてピント出し。
Gフィルタでピントを追い込むとRがFWHM=2.0を超えてしまう為、多少、勘案して、Rフィルタで1.6程度に戻しました。
結果的に、どうもGフィルタのみ、星が水平方向に伸びる感じでしたが・・
1枚、平面ガラスを追加したせいか・・?しかし、周辺像のコマは、フィルタ無し時に比べると良さそうでした。
フィルタが、IDAS 1.1mm→Astrodon(2mm?)に変更した点も効いているのかも?

ピントも出したところで、早速ジャック彗星へ・・!
な、なんと、ちょうどアンテナのところでした ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!

う、うーん、、、ちょっと遠征しなかったことを後悔しましたが、このまま撮影させておけば、やがて出てくるはず・・・
あとは何時まで天気が保つか。
さしあたり、しばらく放置です。

幸いなことに、天気の方はだいぶ持ってくれた様で、LRGB各1分づつ撮影させてみました。
本当はHαも加えようか検討したのですが、CCDsoftだとフィルタが4つまでしか指定できなかったので諦め。でも、これはこれで、正解でしたね。きっと。
彗星の移動が思った以上に早いので、綺麗にカラー合成できると良いのですが・・・

これで、汗を流してから、ひと寝入り。
フラットを取得させる為に、4時15分頃に起きてみると、若干、薄雲が出たようですが、まだ撮影できていました。

夜明け前にフラットをLRGBで撮影しました。

7時前に片付けた時にレンズを見たら、結露が・・・ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!
う、しまったかも。撮影時どうだったかが少し、心配ですが、少なくとも、2時台に取得した画像からは結露は感じなかったと思うので、多分、大丈夫でしょう・・。

無事なんとか撮影できて良かったです!!


2014.8.20
NewFD300mmF2.8L望遠レンズ  ST10XME冷却CCDカメラ L=1分×2 R=1分×1 G=1分×1 B=1分×1

本日は、ジャック彗星がハート彗星を通過します!
こ、これは撮りたい・・ッ!!

が、お天気予報が悪い・・・ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!
昼間はピーカンで良い天気だったのですが・・・
夕暮れ時から、西から雲が・・
GPV予報も芳しくありません・・

幸い、庭先からでも、EM-200を展開すれば撮れる位置です。
まあ、ダメもとですが、望遠鏡を庭先に展開することにします。
カメラは、デジタルカメラの方が、移動する彗星には都合が良いのですが、磐田市内の光害を考えると、やはり、デジタルカメラではキビシイ。特に、愛用しているフジ X-E1では赤外カット改造をしていない為、ハート星雲は、写せるだろうとは思いますが、ちょっと心許ないです。
かといって、改造デジタル一眼レフカメラは、ボクは旧いEOS Kiss DNしか持ってないし・・
と、なるとやっぱり冷却CCDカメラで、となりますね・・

会社から帰宅後に、早速出したのですが、暗くなるまで待って、極軸だけは合わせて・・と思ったのですが、20時過ぎには、すでに雲が厚くなってしまいました・・・(´・ω・`)ショボーン

…( ̄ヘ ̄;)ウーン
仕方ない・・。さしあたり、自宅から撮影できるとしても、1時を超えないと位置的に無理ですから、とりあえず、1時に目覚まし時計をセットして、寝ることにします。
明星ちゃんをお風呂にいれて、ミルクをあげてから、そのまま、目覚まし時計をかけて、寝ました。
まー、どうせ、お天気がダメだろうナ・・と思っていたというのもあったのですが・・・

さて、0時に嫁はんも布団に来た時にも起きたのですが、窓から見たら、曇っていたのもあって、も、ちょい寝るかぁー・・と睡眠続行・・・後から考えると、もし、この時起きていたら・・・とちょっと後悔しましたよ、えぇ・・

1時に目覚まし時計で起こされます。
窓から見える空は絶望的っぽいですが・・・
まぁー、3時間弱寝たし、起きて外に出てみます。
そうすると、案外、薄雲になっていて、星が見えるではないですか!!
早速、準備開始です!!!

しかし・・目標のジャック彗星の位置は、晴れているものの、肝心の北極星が全く姿を現してくれません ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!
うう、晴れ間があるのに〜
しばし、待っていたのですが・・・
2時。
完全にドン曇り・・・工エエェェ(´д`)ェェエエ工

3時になっても、ドン曇り。
明星ちゃんがミルクを要求して鳴き出したので、嫁はんが起きてきました・・
呆れ顔で、まだ寝ないの?と言われてしまいました。

そして3時15分。
これで、曇っていたら、さすがに諦め・・・と思って、外に出てみると、晴れ間がッ!!

ここで事態は急変するッ!!
薄明は始まるだろうが、それぞれ1コマでも撮れればイイ!!
急ぎ準備を開始する!
北極星のところが相変わらず雲がどきませんが・・・
まずはST10XMEを起動し、冷却開始ッ!
次にステラナビゲーターを立ち上げ・・って、ここで、ブルースクリーン!!
うぅ、このNT-2500、Pentium4-Mだからか、消費電流がデカイこともあって、イマイチ安定度が悪いんです・・
ええい、こんなこともあろうかと思って、信頼の第13艦隊、NT-5000を玄関に準備してあるので、即座にそちらに切り替えッ!
ここで、北極星が見えてきたッ (∩´∀`)∩ワーイ
即座に合わせます。時刻は・・・3時32分!
雲は急速にどいてくれています。ジャック彗星のあたり、カシオペア座も良く見えます!!
焦るッ・・
あっ、間違えて、先に望遠レンズにST10XMEをつけちゃったよ・・
ファインダーが無いので、基準星導入が困難なのにッ・・・
幸い、月が昇ってきているので、所詮300mmなんとかなるか・・!と、やや苦戦しながらも導入!(それでも、たぶん、一端外すよりはマシだったかと・・多分、思わぬところのリングから外れて、今度は固着して取れなかったりとか、ねじ込み方式だと超トラブルの原因になるんですよね・・・かといって、2インチスリーブ抜き差しだと、今度は、スケアリング不良になりますシ・・まぁ、バックフォーカスの問題もありますが・・)
ふえー、つ、疲れた・・
これで、月を基準星として、カペラを自動導入!
多少ズレてる(月は面積あるからね)のを修正!
ピントを慎重に・・・出している時間はないので、ざっくりと出して(どのみちNFD328は若干色収差があるので、Gフィルタで、FWHM2位下まで出せばOk。本当は、Rフィルタと、バランス取りたいケド・・)
さぁ、ジャック彗星へ!!

自動導入中に、CCDSoftの設定を行います。もう時間がない!LRGB=各1分1枚づつで、最低限でも抑えるという作戦です。
設定完了すると、ジャック彗星が入ってきたッ!
うっ、ハート星雲、でけぇ・・・ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!
ま、まあ、ざっくり主要部が入っていればいいか!!
ここで、撮影開始です!!
時刻は・・・4時!!
ふー・・っと、一息を付く間もなく、今度は、またあれよ、あれよという間に曇ってしまいました。
でも、多分、なんとか、LRGB各1枚は撮れた(Bは雲かかったかなー)と思います。
本当に一瞬の晴れ間(実際には30分程度あったワケですが・・ …( ̄ヘ ̄;)ウーン)でしたが、なんとか撮影はできましたので、良かったです。
もっとも、各1枚じゃあ、作品にはなりませんが・・・
何はともあれ、撮れて良かった。
やー・・暑さもあって、汗だくです。
も、ちょいしたら、フラットを撮影させて、シャワー浴びてから、また寝ます・・・
こりゃ、今日は仕事がキツイなぁー・・


なにはともあれ、撮りたかったジャック&ハートを撮れて良かったです (∩´∀`)∩ワーイ
唯一、残念だったのは、人工天体が飛び込んでしまったことでしょうか・・ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!
まぁ・・仕方ないですが・・・( ´Д`)=3


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