McNaught 彗星

近日点距離が小さく、明るくなることが期待されている彗星です。
地球との位置関係が悪いのがとても残念ですが、それでも2等級程度になることが予報されています。

2010.5.27
FL-80S with Reducer ST8300M L=2分×9
RGB NFD300mmF2.8L EOS40D 3分×4

明るくなると予報されているマックノート彗星です。
平日の上、月も大きい(残念ながら薄明まで沈まない!)のですが、この彗星1本に狙いを絞り、撮影してきました。

一風呂浴びて、21時には床につきました。今日日、小学生でも起きてる時間ですよね (^^;
あまり熟睡はできず、2度程目が覚めたりしましたが、一応、予定通り、23時半起き。
空は・・相変わらず快晴です!!
ただ、月明かりは思ったよりも明るいなあ・・・
なにはともあれ、0時ジャストに出撃。
0:28 ぼうら屋着。特に急いできた訳ではありませんが、やっぱり30分くらいで着きますね。
深夜ということもありますが・・。
来る途中の道で、イノシシらしき動物がいました。田舎だからなぁ・・。でもイノシシは初めて見ました。
たぬきは良く見る・・というか、こないだ轢いちゃいましたが(汗)

さて、着いてみると、北にある雲が気になります・・・
案の定、セッティングを終える1時半頃には、北東から雲が張り出してきてしまいました。
天頂の夏の大三角もいつしか雲に覆われてしまいました。
昨日とほぼ同じ時間に同じ展開で、これはダメかと、かなりガッカリ・・しかし、まだ全天おおわれたわけではないし、、なによりセッティング済みということもあって、ツキアカリの中で、ゆっくりと雲と星を見ながら待ちます。
ちなみに、今回の機材は、CB装備と呼んでいる対彗星迎撃装備のNFD300mmF2.8と、今回、真面目に使うのが初めてになりますが、EOS40Dの組み合わせ。
従来だと冷却KissDNでしたが、ライブビュー機能のあるEOS40Dに置き換えたことにより、より迅速な対応が可能な様になります。それのテストも兼ねての出撃でした。

気温は11度。少し肌寒いですが、ちゃんと羽織るものを持ってきているので、ちょうどいいくらいです。
雲の流れは、東から張り出してくる方向から、また押し戻される方向になったり、出たり引いたりという感じです。
目標は、アンドロメダ座・・・東低空は雲が厚い・・・
しかし・・せっかく来たのだからと、待つ。
2時半過ぎ、木星が見えた。
東低空にも雲の切れ間が・・!!
自動導入装置で、C/2009R1 マックノート彗星へと導く・・!!
しかし・・いない。
雲のせいか・・・?しかし、雲が切れたと思われる画象にも彗星はいない。
さすがに明るくなってきている彗星なので、いないということはない。
もう一度、自動導入からやり直す。
木星を基準星として、再度導入。
雲が多いが・・いない、か・・?
と、なると後は軌道要素打ち間違いの可能性もある(過去にあった)
でも、チェックしてたしなあ・・・
とにかく、撮らせて見る・・
すると・・

雲の切れ間から、彗星らしき輝きが・・!!
よしッ・・!時刻は・・3時前!
薄明ぎりぎりですが、晴れ間が来てくれました!!


とりあえず、3分×4コマ、コンポジットした画象です。
もう少し、テイルが写ってくれることを期待していたのですが・・・残念。
月明かりの中ですし、ひょっとしたらうす雲も切れなかったかもしれないので仕方ないかな・・
なにはともあれ、抑えることができてほっとしました。

ST8300Mの方では、F5.6と暗い光学系を使っていたのにもかかわらず、しっかりとした長いテイルが写っていました(一番上の画像)。
撮りに出かけてよかった・・!

この彗星はまた来月の新月期にもう一度撮りたいですね。
梅雨入りとなると今回みたいな感じの闘いになりそうです。10年前のC/2000A1だったかな、LINEAR彗星もそうでした。6月下旬にわずかな撮影チャンスを求めてでかけたものです。
でも、もうあの頃の体力はないなぁ・・・。

ダークを撮影して、薄明光でフラットも抑えて、それから片付け。時刻は4時を回ります。
うーん、2時間くらいしか寝られない・・。夜半まで寝ていたので睡眠時間だけなら、4.5時間寝てることになるので、なんとかなるでしょうが・・・。

戦い終えて・・・
清々しい夜明け前の空です。雲が多かったのもこの写真から分かるかとは思います。

4:22分 ぼうら屋を後にしました。


2010.6.9
NFD300mmF2.8L EOS40D 3分×12

6/10未明のマックノート彗星です。


狙いはマックノート彗星1本に絞って、NFD328とEOS40D。
テイルも伸びてきたみたいだし?今回はST8300の同時撮影もなし。
いや、まあ、本音で言えばST8300も持って行きたいのだけど、
仕事が今、なれてないことをやってるので無理できない。
とりあえず、これから飯作って風呂入って、布団で速攻で寝て。
1時起きでぼうら屋へと向かう予定です。
ノータッチガイドの簡易システムですから、1時起きでもなんとかなるでしょう。 
 
21時過ぎに布団に入って、0時過ぎに目が覚めました。
案外、寝られるモンだなぁ・・
ちとまだ眠い・・・空は、なんか曇ってそう。窓から見る限りですが・・。
布団でぐずぐずしていてとりあえず布団から出たのが0時45分。
目覚まし時計を止めて、下に降りる。
窓から見ると、おおっ、なかなか透明度も良さそう!
0:56ぼうら屋へ出立。
途中で、またまた動物を轢いてしまった。もっとも、今回は誰かがすでにはねとばしていたのに乗り上げただけだけど、ちょっと気分は良くない。
もちっと気づくのが早かったらよけられたんだけど・・。
 
ぼうら屋につくと、素晴らしい天の川!
昔ミューさんとGENTAさんと初めて夜にここを訪れた時には半月が昇ってきても天の川が見えていたのだけど、それに近い!
絶好の撮影日より。
天の川も空が悪い南も、ちゃんと、いて座の干潟星雲のあたりまで見える!嬉しくなっちゃいます。
GENTAさんがいるかなと思いましたが、いませんでした。
んー・・夜半まで曇っていそうだったし、出撃見合わせかな?
思わず、赤道儀を組み立てる前に持ってきたn-Bino10×60で軽く観望。
これ、ネビュラフィルター入りということもあって、星雲星団も良く見えるんです。M8M20を堪能してM16M17のコンビを眺め、はくちょう座付近の天の川をネビュラフィルターOFFにして堪能。
おっと、そろそろ機材も組み立てなくちゃ。
持ってきたのは本当にシンプルなシステム。
EOS40DにNFD328ノータッチガイド仕様。EM-200PyxisはEeePCから制御させるため、赤道儀に使うカーバッテリ1ヶのみの簡素化したシステム。
ピントはデネブを使ってあわせる。
ライブビューで、色にじみが赤から青へと変わるところ・・それが最適位置。NFDがいくら優秀といっても、やはりまだ色収差があります。ライブビューはこの色にじみの違いで最適ピント位置がつかみやすくいいですねー。
うーん、もう一台、ライブビューができるカメラがあれば、望遠レンズをもうひとつ同架して・・・とか考えてしまったり・・・。
マックノートはもう見えているがまだ高度が低い・・
双眼鏡でもすぐにそれと分かる。でもテイルは見えないなー・・・。
とりあえず、ネビュラフィルターをONにして北アメリカ星雲を見る。淡いけれど、確かにそこにあるのがわかる。
網状星雲もネビュラフィルターを入れればなんとかそれっぽいものがある。
うーん、いい空だぁ・・。
来てよかったなー。
と思って再びマック彗星に向けようとしたら、北から雲が・・
あちゃー。
慌てて自動導入して撮影開始。
もう少し高度があがってからと思ったのだけど。、、、
幸い、雲は一旦は広がったものの、すぐに立ち去ってくれました。
ただ、空のヌケがだいぶ落ちてしまったみたい。
なにはともあれ、ノータッチガイド3分で夜明けまで撮影させました。


テイルもバッチリ伸びてますねー。
すらりとした綺麗な姿!
前回に比べると、淡いものの、ずいぶんと立派なテイルを引く様になったと感じます。
せっかく、同視野にM34が見えていますので、星も彗星も止まるように処理してみました。

2010.6.16
NFD300mmF2.8L EOS40D 3分×12

6月17日未明のマックノート彗星です。

張り切ってでかけたものの、機材が組み立て終わる頃にはあっさりと西からうす雲が・・・orz
さすがにST8300Mを起動する気にはならず、一旦取り付けたカメラは取り外しました。
MT160のほか、NewFD328は、KenkoのSE赤道儀に搭載してたんですが・・・。
SE赤道儀は相変わらずイマイチ使い方がわかってない(汗)
自動導入がうまくいかないんですよね・・。たぶん、ParkPositionと鏡筒の向きが悪いんじゃないかと思うんだけど・・・
オートガイドレスポンスは良いので、彗星を自働導入(笑)して使おうとは思うが、この薄雲ではファインダーごしには見られまい・・・。
晴れれば、それでも、M8M20とか自分で働いて導入できるところを撮影したかったわけですが・・・。
この天気ではなー・・。
 
21時半過ぎから、23時まで、しばし、寝て待ったものの、夜半になってもうす雲がとれる気配なし・・・。
やはり彗星狙い1本に絞るべきでした。それだったら、気持ち良く朝を迎えられたというのに・・。
雲間から覗く星々は美しく透明度の高さを伺わせます。が、いかんせん、うす雲が多すぎです。
とりあえず、小一時間程かけて、SE赤道儀とMT160を片付け。
夜明けのマックノート狙いに絞ります。
この天気なら、うす雲ごしにはなるでしょうが、彗星は捉えられるでしょう・・・。
また車の中で仮眠をとることにします。
しかし、今晩は徹夜覚悟で出てきたので毛布持ってこなかったんですよね、、
 
2時前、再起動。
空は・・・相変わらず。
PCを立ち上げ、マックノート彗星の位置を確認する。
やはり、かなり低い。
まだ撮れる位置ではない・・・。
はくちょう座からカシオペアにかけては晴れ間があるので、天の川が良く見える。
あっ、流れ星!
まあ、これだけでも来てよかったかな。あとは彗星が雲越しにでも捉えられれば・・!
しかし、西から雲が流れてくる。
まだ、マックノートは撮れる位置ではない・・!!
むう・・。
そうこうしているうちに晴れ間があった北天も薄雲に覆われてしまう・・。
 
南の空も雲があるが木星の輝きが美しい。
フォーマルハウト、そして、東にはデネブ・カイトスが昇ってきている。すっかりと秋の星座だ。
 
2時半。
そろそろ頃合いだ。
アルゴルから、自動導入で彗星へと導く。
薄曇りの超低空。ファインダーでは見えない・・。
30秒露光で試写してみると、なんとか写ってはいる。
構図が悪そうだが・・・それ以前に天気も悪いのではっきりとテイルが伸びている方向が掴めない。
まあ、撮れれば御の字。
すでに欲出して来て失敗しているわけだし、ここは謙虚にいこうか・・。
相変わらず雲があるが・・・3時前後、多少、抜けた・・か・・・・?
と、思われる付近、4コマをコンポジットしてみました。

薄雲ごしで輝星はにじんでますが・・・テイルはしっかりと伸びています!!
うー・・やっぱ、構図悪かったナァ・・。前回のことから、縦構図にはしたんですが・・。構図をしっかりと決められなかったのが残念ですが、なんとか撮れて良かったです。
 
この後、3:15頃には急激に薄明が進んできました。
一晩、雲が多い天気でした。。。
彗星ねらい一本に絞っておけばまだ満足度も高かったんですが・・・
 
でも、昨年も、梅雨の中休みでしっかりと、バグ星雲やM20,M17を、一昨年はバーナードの銀河を写してるからなぁ・・・一晩晴れて欲しかったな〜。。。
さて、一風呂浴びて寝ます。
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