周期彗星シュワスマン・ワハマン第3彗星です。
この彗星は1995年に回帰した際にバーストを起こし、6等級まで大増光を起こしました。
その後、前回回帰時に分裂核が確認され、3つの彗星が連なる様子が確認されています。
そして今回帰時には、5/12に地球に0.08天文単位まで接近し、明るくなることが期待されています。
もっとも、最初期の予報光度としては、0等、2等、4等の3つの彗星がやってくる!
ということだったのですが、現時点での予報では、最も明るいC核でも4等程度と予報されています。
C核 |
B核 |
シュワスマン・ワハマン第3彗星です。ようやく撮影できました。
彗星はすでにだいぶ地球に近づいて来つつあり、C核、B核ともかなり明るくなってきています。
2者の間隔も地球に接近すると共に広がっており、同一に収めるにはよほど短い光学系が必要になってしまいました。
そこで、今回は同一写野に収めることは早々に諦め、単独で拡大した撮影です。
どちらもダストリッチな彗星で、しっかりとした尾を伸ばしています。
接近してもしっかりとした姿を見せてくれることでしょう。
しかし、百武彗星の様な長大なイオンテイルは期待できなさそうです。
C核 |
ひさしぶりの撮影になります。
ダストテイルはさほど大きく変化しないため、ついつい撮影の間が空いてしまいます。
彗星はだいぶ明るくなってきています。
とはいえ、やはり元々が小さい彗星ですので、過度な期待はできないのかな、という感じもします。
明るい星は、かんむり座α星、アルフェッカ。
B核、G核 |
B核とG核です。右上に小さく暗く、G核が写っています。
この彗星は、40個ほどに分裂している姿が見つかっているそうです。
もっとも、楽しめるのは、C核とB核、そしてこの写真にも写っているG核がやっとでしょう。
B核は芯が無く危うい姿に写りました。
無事、明るくなってくれるといいのですが・・。
B核 |
この日は網状星雲と最も接近する日だったのですが、思ったよりも離隔があり、この機材では同時に捉えることができませんでした。
もっとも、天気も決して良かったわけではなく、この直後も雲に覆われてしまい、カラーには出来ず終い。
この彗星はいろいろと興味深い被写体でしたが、天気に祟られて、思う様に撮影ができず、残念でした。
180mmF3.5はCVとは相性が悪い(フランジバックの関係が大きいと思われる)ようで、星像が周方向に歪んでしまいました。
C核 |
東に昇ってきたSW3彗星です。
露出時間はそれなりにかけているのですが、どうにもノイズが多く、思う様にS/Nがあがりませんでした。
また、ちょうど外灯が照らし出しているところを写すことになるため、その影響もあり、綺麗に写せませんでした。
彗星は暗くなったものの、まだまだテイルも健在。
次回回帰時も楽しませてくれるのではないでしょうか。