フォーカス合わせ


S2Proを使っての天体撮影でいきなりつまづいたのが、フォーカス合わせでした。
なにぶん、冷却CCDカメラやコンパクトデジカメでは、常にモニタしながら合焦するということが可能ですが、S2PROではそういうわけにもいきません。
一眼レフですから、直接ファインダで見ることができますが、それだけでは精度が不足しています。

そこで以下のような方法をとり、合焦を行いました。

まず、明るい星を導入し、まずはファインダーでフォーカスを合わせる

実際に撮影し、背面液晶パネルをZoom機能を利用して確認する。この際、反射望遠鏡の利点を活かし、生じる回折像を見て、回折像が最もシャープに、虹色に色づくところに追い込む。
具体的には下の写真のようになります。
なお、このとき、記録メディアには書き込みが早いスマートメディアを用い、JPEG画像で保存していくのがベストです。

写真を見れば解るように、フォーカスがまったく合っていない状態では、星の中心部が暗くリング状になっています。また、回折像が上下左右2本になっています。まずはこれが1本となるように接眼部を動かしては、撮影するという操作を繰り返します。
合焦してくると回折像がシャープに、そして七色に色づいてくることが解ります。
ベストのポイントに持ってきたと思ったら、少し長めの露出を与え、回折像と微光星を見て、フォーカスを確認すれば確実だと思います。
実際に撮りながらの作業なので、手間がかかりますが、慣れれば数分で済むようになると思います。

屈折系やカメラレンズの場合、以前星ナビに掲載されていた回折マスクを作成して行えば、うまく合焦できるのではないかと思ったのですが、慣れていないせいもあるのでしょうが、いまひとつやりづらく、うまくいきませんでした。
そこで、光学系の前に凧糸などを十字に張り、回折像を造ってやれば、同様に合焦することができるようになります。

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