AM11:40
急行列車「ばんだい」が入線してきた。天研部員は身軽な者3名を押しだし
座席獲得作戦に出た。
AM11:45
列車のドアは開かれた。その瞬間その3名は
電光石火の早わざで車内に飛び込み座席を11席獲得した。
しかし、また「
分裂の天研」に騒ぎが生じた。
座席の座る位置である。4人・4人・3人と分かれて座るのだが
どれかの班には女子はいなくなるのである。
なぜなら
女子は2名しかいないからだ。
男子9名で緊急会議が開かれた。いろいろと話し合ったが結局、
年功序列型になって、私と純氏と古味君が女子のいない班になった。女子というのはのちにちゃんと紹介するが、鈴木姉妹のことである。
AM11:55
列車は上野駅を出た。もう
ぼくたちは引き返せないのである。これから4時間の列車の旅は始まったのであった。
他の班ではトランプを始めたりして遊んでいたが、我々の班は女子がいないということでふてくされて昼メシを食いはじめた。
PM3:00
さすがに東北は緑ばかりだった。我々の班はあまりにもつまらないので、通り過ぎる
墓地の数を数えはじめた。だいたい24個を数えていたころである。
「
スコールだ」
そうである。あまりのすごさに
東北本線は冠水してしまい、列車は郡山から前え進めなくなってしまったのだった。
PM4:10
列車は1時間遅れて郡山益を出発した。
PM5:00
車内で郷土のおじいさんとおしゃべりをしながら列車は猪苗代駅に到着した。駅前でバス停を見付け、並んだ。
PM5:05
運良くバスはすぐに来た。荷物をたくさんもっているだけに乗り込むのはひと苦労だった。バスはどんどん山奥に入っていき、あたりには
霧がたちこめてきた。我々の降りる「長峰船着き」に着いたころはあたりが暗くなりかけていた。我々は夜にならないうちにキャンプ場に着こうと必死になって坂を登りだした。
PM6:00
大石キャンプ場着